「茅の葺き替え作業」その2~宮崎県都城市高崎町笛水地区~

都城市高崎町笛水地区の『かやぶきの里』の
かやぶきの交換のお手伝いに行ってきました。

昔は住民がお互いに協力して
それぞれの家の茅葺の交換などを行っていたわけですが、
今は茅葺の家も少なくというかほとんどなく、
同時にその知識や技術も地域から消えていきつつあります。
今は業者さんがされるのがほとんどですが、
ここは住民で行います。
ただ、独特の縄の縛り方の技術や急こう配での作業、
屋根裏との連携など慣れていないと出来ないことが多いことや
萱そのものが手に入りにくい、そして人手が足りないことから
大変厳しい状況で「今回までかな」という声も聞かれました。
私は前回経験して2回目ですが、それでも何年ぶりですから
忘れてしまいます。こういった取組は今後続けていくというのは
大変な時にきていると思います。

そういった中での【九州つなぎ隊】は、
それは大きな戦力です。
地元組が屋根に上がり作業を進める間に、
作業が継続してできるように下で準備します。
これが同時にできないと大変な時間と手間が
かかってしまうので人手というのは大きな問題なのです。

今回はこれまであまり地域の活動に参加されいなかった
ご夫婦が参加されていて、ご主人は地元の慣れた男性陣が声をかけ
教えながら一緒に作業を進めていきました。
奥さんの方は私たちが声をかけ事務局マッキーと一緒に
作業しました。
話せと言われても共通の話題もあるわけでないので
話は続きませんし、互いの距離も近づきません。
しかし、こうやって一緒に作業をすると同じ目的で
共通の作業をするので会話も生まれ話も弾みます。
終った後に地元の男性が初めて参加された旦那さんに
「どんげけ、楽しいやろうが。」と声をかけると
「はい、良かったです。」と答えてくれたと
うれしそう話してくれました。
奥さんの方も一緒に昼ごはんのカレーを食べて
一緒に笑って時を過ごしました。

今は便利になってこういった作業も少なくなりました。
同時に地域の人が会話をする機会も少なくなりました。
地域の人のつながりは、これからの高齢社会でも
災害時でも、子育てでも欠かせないものなのですけどね。