西日本豪雨災害支援(愛媛県)~経緯編~

【九州つなぎ隊】西日本豪雨災害被災地の愛媛県西予市での活動は、新たな可能性を見出すことが出来た支援活動となりました。

広範囲にわたる被害を同時にもたらした西日本豪雨。

今後の気象災害、南海トラフなどのことを踏まえても、同時に広範囲の対応は考えておかなくてはならないことだと思います。

更に人口減少により“動ける人”の数そのものが減り、減った中で高齢者の比率が高くなれば、より“動ける人”は限られてきます。災害時のボランティアにも同じことが言えるわけです。

熊本地震では近隣の県の取組として『ベースキャンプ日之影』を立上げ、これまでの教訓を生かした新たな形で支援活動を行いました。かなりの手ごたえを感じることができ、その一つとして【九州つなぎ隊】という仕組みの必要性を認識し立上げることにしました。

西日本豪雨災害の被災地支援は、宮崎から考えると移動に時間を要し、当然経費も多くかかるという現実的な問題がありました。

しかし、やってみないと何が起こるか分からない~♪ということで、計画をして【九州つなぎ隊】の隊員の方々に提案してみました。

支援活動を行う被災地の選定は、県外からのボランティアを受け入れていて、宮崎から最寄りということで愛媛県西予市としました。

前日に大分県臼杵市まで移動し宿泊、翌日朝一のフェリーで愛媛県に渡り午前10時から午後3時まで活動を行い、そのまま宮崎まで帰ってくるという一泊二日のプランです。

日程については先に決めず、参加の意向を示した隊員で話し合い都合のいい日を選定することにしました。

被災地では軽トラが活躍するので乗用車と軽トラの2台とし、軽トラは私所有のもので、乗用車は5人乗りのコンパクトカーのレンタカーで計画し、その乗車定員で募集人員は私を除く5名、合計6名としました。

経費を計算し総額を人数割りすると1人当たりの負担額が11,000円、更に宿泊費、フェリーの往復2,140円となり、宿泊費を5,000円と想定すると総額18,140円ということになりました。

「これを個人負担して希望する隊員がいるだろうか」と思いながらも募集をかけてみました。

すると面白いことが起こり始めたのです。

大分県の隊員から「自分の実家が臼杵にあり、現在は空き家で自分が管理しているから宿泊所として使ってください」という申し出があったのです。まずはこれで宿泊費の負担がなくなりました。

徐々に隊員から問い合わせや手が上がり始めました。

その隊員の中で「自分のワゴンを出します」という申し出がありました。7人乗りのワゴンでしたので6人は乗れるということで、募集人員を5人から7人に増やしました。

すると今度は愛媛県出身の隊員から「自分は活動に行けないけれども、活動に参加される隊員を応援したい」ということで寄附の申し出がありました。

総額から寄附を分を差し引き人数割りすると、当然個人の負担分が軽くなったのでその情報を流しました。

いつの間にか8人の希望があり調整して7人の隊員に確定しました。

その流れの中で他に寄附の申し出が2人からあったのです。更に個人の負担は少なくなりました。

最終的に総額を人数割した個人負担は、何と!なんと!!ナント!!!203円~!で、プラス個人の往復のフェリー代2,140円と飲食代とになったのであります。

そんな今回の経緯の中で可能性を感じたのは、

大分県臼杵市で宿泊所を提供いただいたように、県外に活動拠点となるところが確保できれば、活動の範囲や展開を広げることのできる可能性が見えたこと。

宮崎県内には既に【九州つなぎ隊】が活動拠点や宿泊場所と出来るところがかなりあります。

その一つが【九州つなぎ隊】事務局の事務所の1階のスペースで、バストイレ、ミニキッチン付き、薪ストーブもあって、布団も数組あります。いい景色と静かな夜ももれなくついてきます。

これが九州というエリアで広がれば、他の展開にもつながり面白いことになりそうです。

それと『乗り合い』です。現在の活動は、それぞれ各人の車で現地に集合しているのですが、今回の『乗り合い』を例に、通常の【九州つなぎ隊】の活動でも『乗り合い』を仕組みにできないかということです。

こういった活動を10年続けてきた中で“活動に参加しない理由”に、「地理の不案内」、「運転が苦手」、「方向音痴」、「1人では不安」、「車がない」等の声が結構ありました。

これを解消できれば“活動する人”の幅が増えるのではないかと考えているのです。

さて、そんな今回の具体的な状況については、

『西日本豪雨災害支援(愛媛県)~活動編~』

で報告したいと思います。

乞うご期待 !(^^)!